映画「チェンソーマン レゼ篇」感想

感想

皆様。こんにちは。
イヤホンキャップがしょっちゅう外れてどっかに行っております。

さて、今回のテーマは、
映画「チェンソーマン~レゼ編~」感想
です。

言わずと知れた、大人気漫画チェンソーマンの劇場版ですね。
ちなみに原作の第一部はすべて既読です。
レゼ篇のネタバレを含みますので、ご注意ください。
※原作既読でも、映画を見ていない方はブラウザバック推奨です。

IMAXを選んだ話

IMAXで観に行きました。
500円高くなるけど…まぁいいかァ!!よろしくなァ!!!と半ばやけくそで選んだのですが、
IMAXはオレを後悔させませんでした。

結論、2回泣きました。
まず1回目について説明させてください。
OPです。

オープニング

コーヒーを入れるシーンの背景に聴こえてくる、何かが水面から浮かび上がってくるようなスローモーションサウンド。
そして爆音で流れる享楽的なメロディーと女性の挑発的な声。

『IRIS OUT』。主題歌の悪魔です。

このイントロがIMAXの、まるで全身の毛穴に音が入ってくるような音響で流れてくるのでいったん待ってほしかったです。「タンマ、タンマ!」と心のレゼが言ってました。
しかしそんな思いもお構いなしにOPは続き、マキマさんがクッソ丁寧な朝飯つくってるとこから始まる映像と米津様の悪魔的なラップ、視覚・聴覚にえげつねぇ波状攻撃が襲い掛かります。
そしてサビに突入して演奏と歌唱がピークに達したとき、自然と涙が出たんですよ。
「こんなとこマキマさんに見られたくねぇ!」とオレん中のデンジが言ってました。

映像に関しても挙げればキリがないですが、天使君が降りてくるとことか、ポチ太が楽しそうに踊ってるとことか好きです。
「ここ弱点?」のところで銃の悪魔の肉片がアップになるところとかカッコよすぎて一瞬だけ心が少年になりました。
あと、肝心のレゼはちらっとしか出ないものの、ネズミとか換気扇とか爆発とか、それらしい描写が出てくるのが心憎い演出でしたね。
(余談ですがこの曲、最後の方「ダーリン」じゃなくて「二人」って言っているように聞こえます。)

OPが終わった後、「え?これの後に本編もやってくれるの?確定でオレのこと好きじゃん!!!」と内心叫んでました。

2回目の涙は後述します。
※オープニング映像はYouTubeに公開されています。
https://www.youtube.com/watch?v=ux3QETpLcPs

感想

印象的だった部分を上げていきます。

・デート服のマキマさんを見た時のデンジの「可愛いぃぃぃぃ!!!」
IMAXで観る理由の一つに数えられます。
なんかいっぱいいるデンジと多重に聞こえてくる「可愛い!」が可愛すぎました、ノーベル賞受賞ものです。

・台風の悪魔と契約してたオッサン
ちょっと顔カッコよくなってたり、登場シーンに追加演出もらってたり、謎の寵愛を受けてます。
高級ラーメン食べたらメンマも逸品だったときみたいな感動を覚えました。

・レゼが正体を明かすシーン
「私のほかに好きな人いるでしょ」からのBGM変化やノイズ、リンゴ飴を落とす女の子の意味深な描写などの不穏な演出が始まり、原作既読にも関わらずハラハラしました。
あの何も考えてなさそうなビーム君が理性的に焦っているという非常感からの、満を持して放たれる「ボン!」
このシーンを初めて読んだときの衝撃が鮮明によみがえりました。

ボム形態の攻撃も映像化によって迫力が増してましたね。
音の圧が凄いです。特に爆発が連続するときが「ズババババッ!!!」で感じなんですよね。
爆発を1発受けて吹っ飛んだと思ったら間髪入れず次が来る、その恐怖が伝わってきました。

・レゼの白々しい「助けてくださーい」
可愛い。そして若干怖い。
原作にはなかった、両手を口に構えるジェスチャーが最高です。
狐の悪魔で応戦する野茂さんもカッコよかったです。
・オレが知り合う女がさァ!!!
ここ、一番気合入ってた気がします。
てかデンジが叫ぶシーンはだいたい力入ってましたね。声優さんの演技が大正解でした。
チェンソーマンという物語の最初、本当に地獄でしたからね彼。デンジが生き生きしてるのを見るだけで嬉しくなります(親並感)。

・アキvsレゼ
未来の悪魔による予知が混ざったアクションは映像になると没入感ありました。アキくんはこの作品における数少ない真人間かつノーマル人間であり、1回死んだら普通に死ぬタイプなのでハラハラします。

・台風の悪魔&レゼとの戦い
ビル内でデンジとレゼが戦うアニオリ場面、「あぁこんな感じのビルでこないだ仕事したなぁ」とか思ってたら、その後ビルが粉々になりました。現実の象徴ともいえるオフィスビルが風圧と爆発によって崩壊していくところは痛快・爽快でした。自然と口角が上がりました。

・終盤のレゼの攻撃
ビーム君に対するレゼの攻撃がオーバーキルとかいうレベルの話じゃなかったです。
なんだあの追加コンボは。
どう考えても「普通の悪魔だったら死んでるのに」ってレベルの攻撃受けてんのに生きてるビーム君、銃の悪魔の肉片1割くらい食ってそうです。

・エンディング後
つい先ほど近距離で起こっていた悲劇を知らず、夜になっても往生際悪く花束を抱えレゼを待ち続けるデンジ。そこに本筋に関わらなかったパワーが合流したことで、レゼと会う前の日常に戻ったことを思い知ります。
失恋したときってこんな感じですよね。絶望しているのは自分だけで、周りの人間は当然ながらいつもどおりに生きており、待ってはくれません。
そしてカメラワークが引いていき、もう誰もいない狭い路地が映され画面が暗転するという終わり方。レゼロスの喪失感をいっそう際立てられ、終わってもしばらく動けませんでした。

レゼについて

人生で関わるのは一瞬だけど、深い爪痕を残してくる人。
誰しも、こういう人は一人くらいいるのではないでしょうか。

レゼは死ぬほど可愛いし訳わかんねぇくらい強いんですが、内心はデンジに対する(立場上)叶わない想いも抱えていました。
声が付くことでその点がより強く押しだされており、学校の場面は壮大なBGMも伴い、はかない青春の一幕でした。

ただ、戦闘時はちゃんと怖かったですね。
剣呑なセリフを可愛らしい声で言い放っており、「こっわ」と思いました。
でも戦闘を楽しんでる部分もあり、「心臓を奪わなければならない焦り」と「デンジと遊ぶ楽しさ」がないまぜになっていた気がします。
それはそうと、最後のビーム君に対するオーバーキル百裂拳はもはやシュールで笑いました。

戦闘後の浜辺のシーン、デンジを突き放すも、会話の中の「間」が、レゼの葛藤を感じさせました。

そして最後、逃避行の新幹線をキャンセルしてデンジに会いに行く途中、ネズミの化け物に妨害され力尽きる場面。(衛生観念よりも趣味の悪い演出を優先するのがマキマという女です)
叫べばデンジに聞こえそうな位置まで来ていたことが一層切ないです。
「私も学校に行ったことなかったの」
がもう、本当に切実で、2回目の涙を流しました。
原作読んだとき泣かなかったんですけどね、、、声優さんの演技に泣かされました。

他にも天使君の「まぁ、天使ですから」とか、暴力さんと友達になりたかったとか、全力土下座コベニちゃんとか言いたいことはたくさんあるのですが、これ以上長くしたくないので泣く泣く端折ります。

レゼに「なんじゃそりゃ」と言われたい人生だった。

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